なるほどね、ここに持っていきたかったのね、がやっと見えてきた7話。
3年A組がまだよかったのは1話1話にあるたくさんの痛烈なメッセージ性と現実とのリンク性であったが、本作は現実とのリンクの部分とメッセージ性の弱さがわりと浮き彫りになってきてる感じ=浮世離れしすぎてる感があるのでそこまでハマれない。
でもここからの伏線回収次第では、最後まで鑑賞した人にしか味わえないなかなかおもしろい作品に仕上がる可能性も秘めてないことはない。
武藤将吾さん脚本のドラマはどんどん過激かつ非現実的にぶっ飛んでいってしまってる感じがあるのは否めない。
やっぱり個人的に一番好きだったのは『家族ゲーム』だったなー。
あれはバランスがとてもよかったし、扱うテーマが家族×教育(家庭における教育)だったので、現実のものとしてイメージがしやすかった。
その中にちゃんとエンタメ的なおもしろさもあった。
人体実験、すなわち人の人格を変えることが行われることは確かに将来現実に起こってしまい兼ねない気はするけど、もう少しSFっぽい感じに振り切るか、どんでん返し展開に振り切るか、現実とのリンクとメッセージ性に振り切るかがあればもっとおもしろくなってくるはず!
武藤さんの場合だと3つ目の作り方が合っている気がする。
でもテーマ(警察組織)が武藤さんの描きたいことを描くには、一般市民がイメージしづらすぎるのと視聴者から見て浮世離れしすぎちゃってるのを物凄く感じるから、正直冷めちゃうんですよね…。
警察の実情や裏側をもっと知った上で観たら、もっとハマれるんかな…知らんけど。
武藤さんの脚本のよさはあり得なさそうだけど確かにあり得るかもしれないギリギリのラインから、独特の切り口で現実に混在する社会問題に対して風刺的なメッセージを色んな方向性から叩き込んでくるところだと思う。
本作は今までと違う展開や物語の構成になっている辺り、武藤さんにとっての新たな挑戦なのかもしれないが、それがここまではわりと滑ってしまってる感あるのは否めない。
でもこれはこれで、あとは起こり得る可能性について自分でイメージしながら鑑賞はしていきたいと思っています。
なんやかんやここからの展開でまだ吉になり得るかもしれんしね!
P.S.
キャストはいつもながらかなり豪華。
挙げだしたらキリがないくらいに。
やっぱり井浦新が出てる作品はそれだけでかなり期待してしまうんですよね。