作り笑顔で全てをこなして生きていた優秀な晶と、会計士として優秀な恒星が出会ったのは、タイプは違うもののどちらともダメダメな人間だったという物語で、徐々に変わっていくと思っていたら意外な事に、ハラスメント会社に務める晶が一歩進んだと思うと三歩以上後退している事に気が付いて急激に落ち込む姿の連続に、人間がなかなか変わる事のできないのはよくわかるものの、どこに話を持って行きたいのかわからなかった驚きの物語だったと感じました。
一方の恒星は、晶の作った姿をズバズバと否定しておきながら、恒星自身の生き方を変えようと思わない部分に、最初の頃はイライラ募るばかりでした。
最後の方で兄との軋轢や、恒星に粉飾決算を上から目線で偉そうに札束を渡していた社員をぶっ飛ばして、何もかも失ったのに笑顔を浮かべて走り去る姿は開放された爽快感がとても良かったと思いましたが、もう少し恒星のパートも長い時間をかけて描いて欲しかったと感じました。
自由人の呉羽と、ラーメン店の巨漢の三郎はドラマが始まった時には気持ち悪く思ってしましたが、一番素直に毎日を楽しく生きていた気がして、他の登場人物たちが気味が悪く見えた変わった意味で面白い物語だったと思いました。