3.0
出演者 4.5
ストーリー 3.0
演技 4.0
映像 4.0
ウォーキング・デッド シーズン1
ゾンビものの映像作品というとB級ホラー映画を思い浮かべてしまう人も多いでしょうか、大抵の作品は残念ながら出オチ感がありますよね。ゾンビという存在が物語の軸である以上は、インパクトのある登場シーンというのは重要な部分なんですが、それ以降の場面がどうしても蛇足になってしまいがち。しかしウォーキング・デッドはちょっと違います。延々とゾンビのいる世界で、ゾンビをかわしながらゾンビと共生していく術を模索する形でシリーズが進みます。
この作品はゾンビという存在を通して、むしろ生身の人間の意地汚さや恐ろしさが描かれているという見方も可能でしょうか。まっすぐ向かってきて噛み付くゾンビなんかよりも、人間誰しもが少なからず持っているであろう悪意や狂気の方がよほど厄介で脅威であると、物語が進むほどにそれらの対比を噛み締めつつ視聴する事となるでしょう。むしろゾンビの方が人間なんかよりも、単純明快で後腐れなく善良な存在にすら見えてきてしまいます…いや…腐ってはいるか、ゾンビだし。