当作品が十年以上前に連載開始した時からずっと読んでいる、そんな私のような原作の大ファンでも、連ドラで初めて知ったという人も、この正月SPが初めてという人も、今回は、きっと誰もが大満足した内容に仕上がっていたと思う。お正月にふさわしい、心温まるほのぼのストーリーだった。
「大切な人の笑顔が見たい」という気持ちが常に根底にあるケンジとシロさん。派手な愛情表現はないけど、そこには確かにお互いへの深い想いがある。
「向かい合って食事をする」というシンプルで単調な光景は、他のドラマのどんな派手なラブシーンよりもよっぽど愛を感じることができる。ふたりが三週間ぶりに一緒に食事することができた姿...
当作品が十年以上前に連載開始した時からずっと読んでいる、そんな私のような原作の大ファンでも、連ドラで初めて知ったという人も、この正月SPが初めてという人も、今回は、きっと誰もが大満足した内容に仕上がっていたと思う。お正月にふさわしい、心温まるほのぼのストーリーだった。
「大切な人の笑顔が見たい」という気持ちが常に根底にあるケンジとシロさん。派手な愛情表現はないけど、そこには確かにお互いへの深い想いがある。
「向かい合って食事をする」というシンプルで単調な光景は、他のドラマのどんな派手なラブシーンよりもよっぽど愛を感じることができる。ふたりが三週間ぶりに一緒に食事することができた姿は、それだけでじんわりと感動した。
連ドラの時もそうだったが、今回も、原作のいろいろなエピソードをあちこちから集めて繋ぎ合わされている。そこに更にオリジナルストーリーが加えられていて、本当に脚本がよくできていた。
原作で読んだシーンが、俳優さんが演じて映像になると、知っている話のはずなのに新鮮さが湧く。その合間に、原作にはないセリフがさりげなく入ってくるのがとても良い。
筋肉ムキムキの小日向さんがタンクトップでキッチンに立っている姿、あれも原作にはない画だし、そもそも小日向さんのビジュアルが違いすぎる(いい意味で)ので、爆笑した。
そして、ラストの、相合い傘のシーン、あれは連ドラ最終話と同じで、ドラマのオリジナルだった。このドラマは、原作の素晴らしさはもちろんだけど、脚本も神。原作を知っている人にこそ、じっくりと見てほしいと思った。