お父ちゃんができなかったことをやれ。僕を超えていけと励ます八郎。
母親よりもガールフレンドのほうが息子の普段の様子を知っていると歓迎する喜美子。
そこには、子どもは親より立派になってほしい、
親よりも配偶者や恋人に寄り添うことがあるべき姿だという、
次世代を重んじるメッセージを感じます。
そして、その延長線上にあるのが、真奈の忘れていった傘。
武志の創作への啓示が、喜美子ではなく真奈から与えられたということです。
ヒロインである喜美子が最愛の息子のために奔走しているのだから、
並のドラマなら喜美子が啓示を与える役になるはず。
だけどスカーレットはそうしない。...
お父ちゃんができなかったことをやれ。僕を超えていけと励ます八郎。
母親よりもガールフレンドのほうが息子の普段の様子を知っていると歓迎する喜美子。
そこには、子どもは親より立派になってほしい、
親よりも配偶者や恋人に寄り添うことがあるべき姿だという、
次世代を重んじるメッセージを感じます。
そして、その延長線上にあるのが、真奈の忘れていった傘。
武志の創作への啓示が、喜美子ではなく真奈から与えられたということです。
ヒロインである喜美子が最愛の息子のために奔走しているのだから、
並のドラマなら喜美子が啓示を与える役になるはず。
だけどスカーレットはそうしない。
主役を立たせることよりも、次の世代へ渡すべきという真理を優先する。
そこにこのドラマが描きたい「生きること」の意味が込められていると感じました。
ひるがえって、若い世代がそのことに甘えているかといえばそうではない。
大野家で百合子と信作が両親の長生きを願う姿を、アバンでしっかりと描写しています。
そして他でもない真奈が、会えるときに会うべきだということを、
祖母からの無言の教えとして語ります。
先祖から代々受け継いできたものを大切に守り育て、次の世代へと渡していくこと。
それが今を生きる者の生きる意味であると。
穴窯での作陶を通して、武志の生命を通して、スカーレットはそのことを一貫して伝えているのだと思います。