喜美子が本腰を入れて土と向き合う回.
八郎が作品にうちこむ時間を確保するため、
喜美子はコーヒー茶碗のほうを手伝うことに.
だが、同じ形のものを、しかも複数作ることは
初心者にとって簡単な作業ではない.
作ってはつぶし、作ってはつぶし、
これを繰り返し、時にはくじけそうになる.
でもそうしているうちに喜美子のまなこに
作り手としての炎がともっていく.
制作は孤独な作業.お正月の川原家では
妹たちが福笑いに興じ、工房に一緒にいた
八郎も、やがて眠りに落ちる.
そんな中、様子を見にきた母・マツが、
そっと手を添えるような眼差しで喜美子を支える.
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喜美子が本腰を入れて土と向き合う回.
八郎が作品にうちこむ時間を確保するため、
喜美子はコーヒー茶碗のほうを手伝うことに.
だが、同じ形のものを、しかも複数作ることは
初心者にとって簡単な作業ではない.
作ってはつぶし、作ってはつぶし、
これを繰り返し、時にはくじけそうになる.
でもそうしているうちに喜美子のまなこに
作り手としての炎がともっていく.
制作は孤独な作業.お正月の川原家では
妹たちが福笑いに興じ、工房に一緒にいた
八郎も、やがて眠りに落ちる.
そんな中、様子を見にきた母・マツが、
そっと手を添えるような眼差しで喜美子を支える.
このあたりの表現の妙味が『スカーレット』の
心地よいところ.ピントがズレた常治の心配も、
結果として喜美子の支えになる.
台の上に10個目のコーヒー茶碗が並ぶ時、
外から差し込んでくる夜明けの光が印象的.
闇を抜け、喜美子がひとつ大きくなったことを
表しているように感じた.